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【明日の超勘株ニュース】海外の緩和策長期化が下支えとなっていますが、日本株続伸には有力企業決算の結果によるかと。

 

先週の日経平均株価は大幅続伸となり、週間の上げ幅は718.88円(+2.49%)となり、終値は2万9611円57銭となりました。

衆院選において自民党が安定的な国会運営に必要とされる絶対安定多数を獲得したことが好感され、その後も良好な企業決算を背景に連日で過去最高値を更新する米株式市場を追い風にして堅調な動きが継続しています。


明日の東京株式市場は堅調な展開となりそうです。

国内企業の7-9月期決算発表は終盤戦に入ります。海外の物価関連指標など注目材料もりますが、基本的には企業決算を受けた個別株物色が中心となりそうです。

先週開催された米FOMCでは予想どおり量的緩和の縮小(テーパリング)開始が決まりましたが、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長は、インフレは一時的との見方や利上げへの慎重姿勢を表明しています。

また、利上げが有力視されていた英国では、英イングランド銀行が予想に反して政策金利を据え置き、声明では今後数カ月の間に政策金利の引き上げが必要になるとの認識を示したが、足元のインフレよりも早期利上げによる景気回復の腰折れを懸念している発言がみられています。
一方、米10年国債利回り及び期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は共に10月下旬の高値をピークに上昇が一服しており、緩和策の長期化が過度なインフレを招くとの恐れにはつながっていないようです。インフレを巡る思惑が適度にコントロールされながら緩和策長期化への期待が高まることは、相場のサポート要因となりそうです。
10月の米雇用統計も景気回復を裏付けつつも、早期利上げの根拠としては不十分といった結果となっており、相場の支援要因となりそうです。

また、来週は米国や中国で消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)など、物価関連の指標が多く発表されます。
インフレは来年以降まで続く見通しとなっており、仮に結果が市場予想を上回ったとしても見方は大きく変える必要はないと思われます。

しかし、米国で主要株価指数が揃って過去最高値圏にあることや、将来の株価変動率を表している「恐怖指数」VIX指数が警戒水準の20を大きく下回っていることを踏まえると、市場は弛緩的なムードになっていると思われます。こういった楽観的に傾いている時こそ注意を払っておいた方がよいとの見方もあります。

日本株では、先週は大幅上昇したとはいえ、過去最高値を更新し続ける米国株と比べて上値の重い状態が続いています。
市場予想を大幅に上回る好調な決算が相次ぐ米国に比べ、日本では市場予想を上回る決算が相対的に少なく上振れ度合いも小さいです。トヨタ自動車は業績予想を上方修正しながらも、「円安効果を除けば資材高騰などで実質下方修正」とコメントしており、積極的には日本株を選好しにくい状況と言えそうです。

週明けからソフトバンクグループなど注目企業の決算が控えており、指数寄与度が大きいだけに株価反応に注目となります。
週末には東京エレクトロンの決算があり、業績好調は間違いなと思われますが業績予想の上方修正幅などに注目となります。これまでのところ、半導体周りの企業決算は良好であり、こちらも指数インパクトが大きいだけに株価反応は重要となります。良好な結果となれば年末までの相場のけん引役は再びハイテク株となることが期待されます。


衆院選においては、自民党が予想を覆すほどの議席数を獲得したことはポジティブサプライズとなりましたが、岸田政権が掲げる政策は相場の支援要因にはなりにくいものが多いと思われます。
大型経済対策への期待も高まっていますが、今のところ現金給付策くらいしか具体的になっていないので、政策がもっと明確に示されないと海外投資家が日本株を積極的に買うことは期待しにくいと思われます。


来週の注目スケジュールは、


国内では、8日に景気動向指数(9月)、ソフトバンクG決算発表など。

9日に毎月勤労統計(9月)、貿易収支(国際収支ベース)(9月)、景気ウォッチャー調査(10月)、日本調理機が新規上場など。10日に工作機械受注(10月)など。

11日に国内企業物価指数(10月)、東京オフィス空室率(10月)など。
12日に東エレク決算発表などがあります。

 

海外では、8日にユーロ圏財務相会合、中国共産党第19期中央委員会第6回総会開催など。
9日に米・生産者物価コア指数(10月)、欧・欧財務相理事会など。
10日に中国消費者物価指数(10月)、中国生産者物価指数(10月)、米消費者物価コア指数(10月)、米財政収支(10月)、米ウォルト・ディズニー決算発表など。
11日に英・GDP(7-9月)、欧・欧州委員会(EC)が経済見通し発表、米・債券市場は休場(ベテランズデー)、中・「独身の日」など。
12日に欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(9月)、米・求人件数(9月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(11月)などがあります。